
『ロストソウル アサイド』PC版、PSN連携必須を撤廃し販売範囲を拡大へ
UltiZeroGamesが開発中のアクションRPG『ロストソウル アサイド』が、2025年にPC版を発売する際、PlayStation Network(PSN)アカウントの必須連携を求めない方針であることが明らかになった。この戦略的な撤廃により、販売元のソニーはPSNが未対応の地域でもゲームを販売可能となり、潜在的なマーケットが大幅に拡大すると見られる。
議論を呼んだ要件が解除へ
当初、SteamページではPSNアカウント連携が必須とされていたが、2024年12月のゲームプレイ公開後に、データベース記録上この制限が黙って削除されたことが確認されている。この転換は、『Helldivers 2』論争時にソニーが示した方針転換を反映しており、PlayStationタイトルのPCリリースに関する政策が進化していることを示唆している。
PSNインフラが整っていない100カ国以上において、この変更は国際的なプレイヤーにとって重大なアクセシビリティ問題を解決し、売上の向上にも寄与する可能性がある。必須アカウント連携導入以降、PlayStationのPC版タイトルは販売面で苦戦しており、『God of War Ragnarok』は前作の半分以下のSteamプレイヤー数にとどまった。
「中国ヒーロープロジェクト」の旗艦タイトルがグローバル対応
ソニーの「中国ヒーロープロジェクト」育成プログラムから生まれた注目作である『ロストソウル アサイド』は、上海に拠点を置くUltiZeroGamesによる約10年に及ぶ開発の成果である。『デビル メイ クライ』に触発されたこのアクションRPGは、流麗な戦闘システムと印象的なビジュアルデザインを組み合わせ、重要な越境的なゲーム開発イニシアチブを体現している。
ソニーが開発資金の提供と全世界での流通を継続する一方で、PC版の要件に対してこのようなプラットフォームに依存しない方針は、同社の出版戦略における柔軟性の高まりを示唆している。この決定は、過去の反発から得た教訓を反映し、実現可能な範囲でPlayStationエコシステムとの連携を維持しつつ、プレイヤーのアクセスを優先するものと考えられる。
2025年の発売が近づく中、『ロストソウル アサイド』は、対応する全プラットフォームにおいてその潜在的なオーディエンスに広く届く態勢を整えた。これは、開発チームと世界中のアクションRPGファン双方にとって大きな勝利となる。